建築用語にはいろいろ珍しい用語があります。ここに紹介させて頂いているものはほんの一部です。これから徐々に増やしていきますので皆さんが知っているおもしろ用語があったら教えてくださいね。

あさがお〔朝顔〕
建築工事で、落下防止のために、足場の外側から斜め上方に突き出しているひさし状の落下防止柵。
あそび
材料の現場での取り付け作業を容易にしやすくするために、あらかじめ取っておく寸法の余裕のこと。
あたまつなぎ〔頭つなぎ〕
パネル同士を連結させる部材のこと。
あたり〔当り〕
突き出している部分のこと。
あばた
コンクリートの外側に現れる、砂利が分離したまま現れること。まめいた〔豆板〕ともいう。
いなかま〔田舎間〕
関東地方の木造在来工法でとられる柱割りの寸法体系のことで、シングルグリッド心押さえの寸法となっている。江戸間ともいう。
いなご〔稲子〕
天井仕上工事の部材の一つで、竿ぶち天井の天井板の重ね目に隙間ができるのを防ぐために取り付けるもの。
いぬばしり〔犬走り〕
建物の軒下などでの、家の外周の地面をコンクリートなどで固めたところ。
いも
れんが積みなどで縦横に一個づつそのまま積んでいくこと。いも目地ともいう。
ウオーターハンマー
水の流れを急激に止めると起こる衝撃音を出す現象。シングルレバー給水栓などを使ったときに発生する。
うだつ
小屋根付きの袖壁のこと。
うま〔馬〕
四方に脚があり、上に乗れるようになっている道具。踏み台。
エッチこう〔H鋼〕
断面がH型をしている鋼材。鉄骨造の柱、梁などにつかわれる骨組み。
おおがね〔大矩〕
直角を出すための大きな定規のこと。
おがむ〔拝む〕
直立しているべきものが、傾いていること。
おさまり〔納まり〕
建築・インテリアで部材や材料の接合部、各詳細部分のことをいう。
おっかけぬり〔おっかけ塗り〕
同日に下塗りと上塗りをすることをいう。
かすがい〔鎹〕
木材の接合金物の一つで、棒鋼の両端を折り曲げ、先端をとがらせたもの。子はかすがいなど。
かた〔肩〕
ホゾなどの銅つき部のこと。
かたぎおおいれ〔かたぎ大入れ〕
木材の接合方法の一つで、2つの部材の一方を斜めに切り口をつけ、片方に乗せかけて取り付けるもの。
かって〔勝手〕
寸法が定めた寸法よりずれていること。
ガラ
建設廃材のこと。
きごろし〔木殺し〕
木材を、げんのうで叩いて圧縮すること。
きちょうめん〔几帳面〕
柱などの角に施した面の一つ。方形の角を落として鋭角に削り、その両側に刻みが入る。もとは几帳の柱の使われたことからいわれる。
キャラメル
スラブのかぶり厚さを確保するためにスラブ筋の下端におくサイコロ状のセメントブロックのこと。
キャットウオーク
体育館などの室内外周部の中間部分に設ける点検用の通路のこと。猫走りともいう。
ギロチン
石材切断機械で油圧プレスで割る装置。みかげ石などの割り肌をつくるためのもの。
くいつき
塗装用語で、塗膜の付着性のこと。
クロスコネクション
給水間の接続などの不備により、汚水が逆流し、飲料水が汚染される現象。
ケレン
床や壁などに付着したモルタルやセメントを剥がすこと。先がヘラになったケレン棒という道具がある。
こし〔腰〕
壁や建具などの下半分。壁の構造や仕上が上と異なっている下の部分。
ころび〔転び〕
建物を安定させるために、柱などをわざと内側に傾けること。神社の鳥居の柱の傾きなど。
さじゃく〔差尺〕
机の高さから椅子の高さを引いたものを差尺という。机の高さ-椅子の高さ=差尺
さるぼおめん〔猿頬面〕
天井の竿縁などに用いられる面のこと。
シオジ〔塩地〕
広葉樹で建築材や家具などに使われる。
しわ
防水層の熱収縮などによって、防水層にしわが生じている状態のこと。
しんしん〔芯々〕
建物の部材の中心線からほかの部材の中心線までのこと。その距離のこともいう。
コンクリートの内部に発生する不良部のこと。
スリーインワン
水まわりユニットの中に、バス・洗面・トイレの3つの機能が一つに納められているもの。
せりもち〔迫もち〕
開口部の上部をアーチ上にして、レンガだけで保持させることで、そのような意匠のこと。
せんつう
専用通路の略称で、住宅の場合敷地が2メートル以上の幅で道路に接しないと家は建てられません。
ぞうきんずり〔雑巾摺〕
板の間の床面と壁面との接合部の見切りに使われる細い横木。押入れの床の角部にも使われている。
ぞろ
相接する2つの表面が平らにそろっていること。つらいちともいう。
たうえ〔田植え〕
床スラブをのコンクリートを打設しながら壁の位置に、壁筋を接合するために床に差し筋をすること。
だめ〔駄目〕
建築工事がほとんど完成した段階で、僅かに残っている未仕上げの状態のこと。
だんごばり〔団子張り〕
タイルの裏にモルタルを団子のようにして付けて下地に押し付けて取り付ける工法。
チャンネル
溝型鋼のことでCチャンともいう。
ちょうな
木造大工道具の一つで、太く曲がった丸太梁の表面を加工する手道具。
ちんくぐり〔狆潜り〕
和室の床と床脇とを仕切るそで壁の下方に設けられた開口部のことをいう。
つきつけ〔突きつけ〕
二つの部材の接合部分に隙間をあけないこと。隙間をあけることは(めすかし)という。
つま〔妻〕
矩形の短辺を妻といい、家の狭いほうを妻側という。
つらいち
相接する2つの表面が平らにそろっていること。ぞろともいう。
デーコン
異型鉄筋のこと。鉄筋コンクリートの付着を高めるために鉄筋の表面に節状の突起がついている。デーコンは商品名。
とおり〔通り〕
直線になっていること。(通りが悪い)は曲がっていること。
とりあい〔取合い〕
部材同士が接触しあう部分。またそのような状態のこと。
とんぼ
梁下の根太を受ける大引きのこと。
なじみ〔馴染み〕
部材が具合良く密着すること。
なわばり〔縄張り〕
建物が建つ位置の地面に、建物の外周と内部の主たる部分の線上に縄を張り、建物の位置を表すこと。
にげ〔逃げ〕
材料の現場での取り付け作業を容易にしやすくするために、あらかじめ取っておく寸法の余裕のこと。
ぬすみいた〔盗み板〕
コンクリートに箱型の欠込みを作るために,箱型に作った型枠をスラブや壁のせき板取り付けること。
ねかす〔寝かす〕
材料を活用しないでそのままにしておくこと。
ねむりめじ〔眠り目地〕
石を突合せにして間隔をあけない目地。
のり〔法〕
傾斜面のこと。
ノンスリップ
階段の段板の鼻に取り付ける滑り止めのこと。
ばかじょうぎ〔ばか定規〕
水杭に基準高さを移すときに用いる定規。ばか棒ともいう。
はこばん〔箱番〕
工事現場に仮設される現場監督や作業員のための現場事務所のこと。
はじき
塗装用語で塗料を塗ったときに、素地面から反発されて素地まで達するへこみが塗膜に生じる現象のこと。
はっかけ
木造建築物で角柱と壁の取り付け方の一つで、角柱を壁で隠して柱の一部を見せること。
はなかくし〔鼻隠し〕
軒先で垂木の端部を隠したりする目的でつけられる横板。
びしゃん
ハンマーの先が細かい碁盤目状になったびしゃんで石の表面を叩いて、斑点状の粗面模様をつける仕上げ。
ふくれ
下地に空気層ができて防水層がはれあがっている状態をいう。
ふね〔舟〕
材料を捏ねるそこの浅い箱のこと。モルタルを練る時に使う。
フランス落とし
上げ落とし金物で、両開きの建具の錠が取り付かない側の竪框に掘り込んでつけるもの。
ベタ
全面の意味。ベタ基礎などに使う。
ほじょさん〔補助桟〕
仮設として用いられる角材で長さが3〜4メートル位のもの。
ホタルスイッチ
廊下など電灯がついていないときにスイッチの位置を知らせるために、小さいランプが点灯するスイッチのこと。
まるなげ〔丸投げ〕
請け負った仕事を一括して下請けに出すこと。建設業法では注文主の承諾を得ずにこれを行うことは禁止されている。
みつけ〔見付け〕
見え掛かりとなる部材の正面に見える部分をいう。
むくり〔起り〕
上方に反っていること。
めん〔面〕
表面のこと。木造の柱などの部材断面の隅角部を加工することを〔面取り〕という。
もや〔母屋〕
小屋組の部材の一つで、棟木に平行して取り付け、垂木を支える水平材。
やりかた〔遣り方〕
基礎工事に先立って、柱、壁などの水平線を設定するために必要箇所に水杭を打って、水貫を取り付けることをいう。
ゆきみしょうじ〔雪見障子〕
明かり障子の一つで、上げ下げできる小障子を下方に設けて、外側に透明のガラスを取り付けたもの。
ようかん
レンガの小口を二つに割ったサイズのレンガのこと。
ラーメン〔Rahmen〕
建築物の各構成材の接点が剛に接合され、曲げ、圧縮、引張りの力に耐える構造。通常の鉄筋コンクリート造はラーメン構造と呼ぶ。
ランナー
鋼鉄下地仕上のときに、スタッドを立てるために床と天井に取り付ける横材のこと。インテリアでは、カーテンレールの部品のこと。
りゃんこばり〔張り〕
定尺フローリングの張り方の一つで、継ぎ目が交互になるようにすること。
レディミクストコンクリート
生コンのこと。
ろうすい〔漏水〕
水漏れのこと。雨水が何らかの原因で建物内に入り込むこと。
わらう〔笑う〕
仕上面や平滑であるべき面が均一でないこと。